今月の臨床 不妊診療のABC─ARTの前にできること
不妊原因診断とARTの前の対処法
12.原因不明不妊
熊澤 由紀代
1
,
寺田 幸弘
1
1秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系産婦人科学講座
pp.1170-1174
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102787
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原因不明不妊とは
一般的な不妊症検査を行っても現在の診断技術ではその原因が特定できない不妊症を原因不明不妊(unexplained infertility)または機能性不妊(functional infertility)と定義される.不妊症の頻度は全夫婦の約10%程度であり,その中で原因不明不妊症は15~25%と報告されている.しかし,各施設によって不妊症検査項目や診断基準が異なるため,諸報告でのその頻度は一定していない.さらに今後,生殖生理に諸知見がもたらされるにつれて,原因不明不妊は減ってゆくと考えられる.
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