連載 Estrogen Series・98
Premature ovarian failure
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.1177
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102788
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Premature ovarian failureについて,Obstetrics and Gynecology誌のClinical Expert Seriesからご紹介したい1).
Premature ovarian failure(早発卵巣失調 : POF)は,(典型的には)40歳以前の女性が不規則な月経,無月経,不妊,などの主訴があり,FSHが高値で,血中エストロゲン値が低いときに診断される.この40歳という区切りは全く厳密なものではない.Primary ovarian failureという診断名は,failureという言葉が失敗や落第を意味しているため,患者に与える衝撃は大きい.したがって,それに代わって,似たような言葉で,患者への衝撃の少ないprimary ovarian isufficiency(早発卵巣不全)とすべきだとの意見もある.この意見は当時の著名な内分泌学者Fuller Albrightによって提案されている(1942年).この疾患の呼び方として,さらに,hypergonadotropic amenorrhea,hypergonadotropic hypogonadism,primary hypogonadismなどがある.
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