今月の臨床 女性診療科外来プラクティス
IV 不妊・避妊・不育症外来
4. 原因不明不妊
綾部 琢哉
1
1帝京大学医学部産婦人科
pp.501-505
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100090
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1 病因・病態
1. 不妊原因の考え方
不妊症の検査のなかで,絶対的な不妊であると断定できるものは少ない.表1に挙げた例は,自然妊娠が期待できないものと考えてよいであろう.これ以外のさまざまな状況は,たとえ可能性は低くても,絶対に自然妊娠しないとはいいきれない.
したがって,検査により何らかの異常がみられても,それが絶対的なものでない限り,不妊原因の候補ではあるが一時保留しておき,その間,ほかの検査や治療を進めていくことになる.そして,ほかに原因が認められないか,あるいは何らかの治療をしてもなお妊娠に至らない場合,消去法により,保留にしていたものしか残らないという考え方をしていくことになる.
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