症例
子宮内膜類内膜癌に絨毛癌を伴った1例
朝野 晃
1
,
島 崇
1
,
早坂 篤
1
,
鈴木 博義
2
,
小澤 信義
1
,
和田 裕一
1
1独立行政法人国立病院機構仙台医療センター産婦人科
2独立行政法人国立病院機構仙台医療センター臨床検査科
pp.1077-1082
発行日 2011年8月10日
Published Date 2011/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102765
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症例は57歳,主訴は不正性器出血であった.子宮は超手拳大で,子宮内膜細胞診は陽性で子宮体癌の診断であったが,血中HCGが1,448,271 mIU/mLと異常高値であり,肺転移を認めた.
子宮体癌および絨毛癌の診断で腹式子宮全摘術,両側付属器切除術を施行した.病理組織診断では類内膜癌と連続して核の異型の顕著なシンチオトロホブラストおよびサイトトロホブラストからなる絨毛癌を認め,絨毛癌成分を伴う栄養膜細胞への分化を示す類内膜癌G3と診断した.
術後にMEA療法,EP療法,EMA-CO療法を施行したが化学療法は奏効せず.脳転移,肺転移をきたし,初回治療後20か月で死亡し予後不良であった.
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