症例
頸部リンパ節転移を契機として発見された原発性卵管采癌IV期の1例
朝野 晃
1
,
松浦 類
1
,
島 崇
1
,
早坂 篤
1
,
斎藤 涼子
2
,
鈴木 博義
2
,
和田 裕一
1
1独立行政法人国立病院機構仙台医療センター産婦人科
2独立行政法人国立病院機構仙台医療センター臨床検査科
pp.180-183
発行日 2011年2月10日
Published Date 2011/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102576
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症例は50歳で,主訴は左側頸部腫瘤であった.頸部腫瘤の穿刺吸引細胞診の結果は腺癌であり,原発巣の検索にPET/CTを施行した結果,卵巣癌を疑い手術を施行した.開腹所見では,右卵管采に接して3cm大の黄白色の充実性の腫瘤を認め,子宮全摘術,両側付属器切除術,虫垂切除術を施行した.病理診断は右卵管采の漿液性腺癌であった.また,左卵管には表層上皮のごく小範囲に腺癌を認め,臨床進行期IV期の原発性卵管癌であった.術後TC療法を6コース施行した.
頸部リンパ節転移を契機として発見された卵管采癌で,PET/CTが診断に有用であった.
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