今月の臨床 母体と胎児の栄養学
妊娠中の栄養管理
6.妊娠糖尿病の栄養管理とインスリン療法
清水 弘行
1
1桐生大学医療保健学部栄養学科
pp.672-675
発行日 2011年5月10日
Published Date 2011/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102673
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はじめに
近年,妊娠糖尿病(GDM)により糖尿病専門外来へ紹介受診される妊婦の数が著しく増加してきている.特に2009年GDMの診断基準の見直しもなされ,より軽度の耐糖能異常の段階よりGDMの診断がなされるようになり,より軽度の耐糖能異常の段階より積極的な介入が可能となるとともに,介入が必要となる対象者も今後,さらに増加してくるものと考えられる.このような状況下においてはGDMと診断した後の適切な栄養管理方法,インスリン療法の導入・管理方法について熟知することは,現在の産科医療に携わる者にとっては必須の項目であろうと思われる.本稿においてはGDM症例に対する栄養管理とインスリン療法についてこれまでの考え方に加え,最近の知見を加えて概説したい.
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