原著
子宮頸部初期病変に対するLEEP法による円錐切除術の検討―ループ型電極とニードル型電極の比較
我妻 理重
1
,
三浦 伶史
1
,
湊 敬廣
1
,
濱田 裕貴
1
,
松本 大樹
1
,
吉田 祐司
1
1大崎市民病院産婦人科
pp.279-282
発行日 2011年3月10日
Published Date 2011/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102599
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子宮頸部初期病変に対してLEEP法による円錐切除術を行った112例において,その有用性を検討するとともにループ型電極を用いた場合とニードル型電極を用いた場合とでの治療成績の比較を行った.
術後病理診断の結果,CIN3+AISが1例,CIN2もしくはCIN3が91例,Invasive ca.Ia1が11例,Ia2が1例,Ib1が8例であった.上皮内病変症例(92例)のうち完全切除例は90例(98%),そのうち再発が3例(3%)であり,治癒率(完全切除かつ再発なしの割合)は95%(87/92例)であった.上皮内病変完全切除例における再発率はループ型群11%(3/27例),ニードル型群0%(0/63例)であったが有意差はみられなかった(Log-rank test ; p=0.28).ニードル型電極を用いて行った症例の治癒率は98%(63/64例)で,ループ型の86%(24/28例)より高値であったが,観察期間に差があるため予後への寄与は不明であり,さらなる症例の蓄積と長期間の観察が必要と考えられた.
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