今月の臨床 着床障害―生殖医療のブラックボックス
ARTにおける着床率向上の工夫
3.私はこうしている―京野アートクリニック
京野 廣一
1
,
土信田 雅一
1
,
戸屋 真由美
1
1京野アートクリニック
pp.885-887
発行日 2010年5月10日
Published Date 2010/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102392
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はじめに
着床率向上には胚と子宮内膜の双方に対する工夫が必要である.大部分は胚側の因子であり,子宮内膜側の因子は少ないと考えられている.その例として自己の卵子を使用した場合と,若い女性の提供卵子を使用した場合の加齢による生産率の変動がそれを証明している.しかし日本では,卵子を提供する土壌が成熟しておらず,姉妹や親しい友人に頼らざるを得ず,卵子提供による治療も困難をきわめている.そのなかでいかにしてカップルの間で工夫し,着床率を上げるかについて,日常の診療で実施していることを紹介したい.
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