今月の臨床 子宮頸がんの予防戦略―ワクチンと検診
子宮頸がん検診―普及をめざして
1.20,30歳台で子宮頸がんが増えている
藏本 博行
1
,
角田 新平
2
1神奈川県予防医学協会
2北里大学医学部産婦人科
pp.282-287
発行日 2010年3月10日
Published Date 2010/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102293
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はじめに
がん年齢は40歳からといわれる.つまり,40歳からがんに罹患する頻度が増加するのが一般であることから当てはめられた言葉であろう.たしかに,胃がんや肺がんではこれに該当するといえる.一方,20,30歳台といえば青春時代であって,がんに罹患するかも知れないと考える人はこの年齢層にはほとんどいないであろう.残念ながら,子宮頸がんに関しては,どうやらこの年代に増加しているようなのである.
ここでは,子宮頸がん発生の年齢的特徴の今昔を,ほかのがん腫とも比較しながら検討し,果たして20,30歳台で増加しているかどうかを検証してみることにしたい.
これらの特徴の検証から,子宮頸がん検診受診を勧奨すべき年齢層への資料となれば,幸いである.
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