今月の臨床 母体救命搬送
【地域における母体救命搬送体制と問題点】
5.長崎県
中山 大介
1
,
三浦 清徳
1
,
増﨑 英明
1
1長崎大学医学部産婦人科
pp.82-87
発行日 2010年1月10日
Published Date 2010/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102260
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はじめに
長崎県は九州西端部の県で,東に佐賀県と接する以外,周囲は海である(図1).対馬,壱岐島,五島などをはじめとして島が多く,その数は971で全国一である.人口は約143万人で,平成20年は全国の約1.1%に当たる12,409の出生があった.その10%以上(1,263)が離島での出生である.
分娩施設数は62,産婦人科医の数は177名(平成21年)でいずれも減少傾向にある.県内の医学部は長崎大学のみで,公立病院の多くは長崎大学からの医師派遣に依存している.比較的小規模の医療圏であるため県内のほとんどの産婦人科医は互いに面識がある.長崎県における母体救命搬送体制と問題点,およびわれわれの取り組みについて述べる.
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