連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・46
子宮温存を試みたにもかかわらず子宮摘出に至った前置癒着胎盤の1例
石松 順嗣
1
,
堀之内 崇士
1
,
大島 雅恵
1
1熊本市民病院産婦人科
pp.1221-1225
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102185
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症 例
患者 28歳
主訴 頸管妊娠疑い
既往歴 胞状奇胎(22歳)
妊娠分娩歴
24歳:胎児水腫のために帝王切開(妊娠32週,2時間後に新生児死亡),27歳:既往帝王切開術後妊娠のために帝王切開術(妊娠38週)
現病歴
妊娠5週2日頃から少量の性器出血が持続し,妊娠6週3日に近医を受診した.頸管妊娠の疑いのために翌日に紹介となった.胎嚢(15mm)は子宮体部の内子宮口近くにあり,胎児心拍動を認めた.少量の暗赤色の出血を認めた.妊娠8週3日に月経様の出血があり,その後も少量の出血が持続した.妊娠13週1日に多量出血のために入院となった.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.