今月の臨床 胎児機能不全
【妊娠中の検査と診断】
1.ノンストレステスト
渡辺 博
1
,
多田 和美
1
,
稲葉 憲之
1
1獨協医科大学総合周産期母子医療センター,産婦人科
pp.1543-1547
発行日 2008年12月10日
Published Date 2008/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101920
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はじめに
ノンストレステスト(nonstress test : NST)は1975年,Leeら1)が子宮収縮という胎児に対するstressをかけずに胎児心拍を記録し,胎動に伴う一過性頻脈の有無により,胎児の状態を知ることができると報告したことから始まる.NSTは胎児のwell─beingを評価する目的のために,産科臨床では普遍的に用いられている検査である.2008年4月よりNSTの保険適用が拡大され,入院・外来妊婦のNSTを健康保険を用いて実施することが容易になった.
本稿では,NSTの検査法とその判定,NSTの保険適用の拡大,NST実施中にみられた高度の異常心拍パターンについて述べる.
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