今月の臨床 婦人科がん化学療法up to date
卵巣癌
4. 胚細胞腫瘍に対する化学療法
大和田 倫孝
1
,
高橋 詳史
1
,
鈴木 光明
1
1自治医科大学医学部産科婦人科学講座
pp.732-735
発行日 2008年5月10日
Published Date 2008/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101773
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はじめに
卵巣悪性胚細胞腫瘍は比較的稀な腫瘍であり,日本産科婦人科学会・婦人科腫瘍委員会報告1)によれば,2005年度では全悪性腫瘍中3.8%(103/2,710)の頻度であった.年齢では20歳未満が11.7%,20~29歳が27.2%であり,若年者に好発するという特徴がある.近年,化学療法の進歩により本腫瘍の予後は飛躍的に改善し,化学療法の重要性は周知のごとくである.
本稿では,悪性胚細胞腫瘍に対する化学療法について,その変遷と2007年に改訂された「卵巣がん治療ガイドライン」2)に則った化学療法のレジメンを概説する.
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