増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
婦人科編
IV 腫瘍
悪性胚細胞腫瘍
北出 尚子
1
,
加藤 聖子
1
1九州大学産婦人科
pp.204-206
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103714
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疾患の概要
悪性卵巣胚細胞腫瘍は卵巣がん全体の3~5%程度と発生頻度は低い.その臨床学的特徴は,(1)若年者に好発,(2)ほとんどが片側性(ディスジャーミノーマでは10%が両側性),(3)化学療法が著効する,である.その病理学的組織型は多彩で,日本産科婦人科学会婦人科腫瘍委員会の患者年報(2003~2007年)によると,悪性転化を伴う成熟囊胞性奇形腫が36%と最多で,卵黄囊腫瘍26%,ディスジャーミノーマ18%,未熟奇形腫grade 3が9%.混合性胚細胞腫瘍7%,そしてそのほかの組織型となる.
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