今月の臨床 産婦人科臨床の難題を解く─私はこうしている
III 婦人科癌治療
【卵巣癌】
3.卵巣癌におけるセカンドラインの化学療法は?
田部 宏
1
,
高倉 聡
1
,
落合 和徳
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.624-629
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101755
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1 はじめに
再発・再燃卵巣癌の治療に当たっては,初回手術の術式,病理組織診断,初回化学療法のレジメンを確認することが重要である.消化器癌や乳癌など他臓器癌が重複している可能性や,初回化学療法に標準治療が行われていなかったり,標準的レジメンでも投与量が十分でない症例もある.特に最近再発・再燃時にセカンドオピニオンを希望し,治療施設を変更する症例も多くなっているため,前医からの詳細な報告書や初回手術検体のプレパラートを借用,検討することも必要となる.
そのうえで今回,卵巣癌に対する再発,再燃の診断法や治療法の選択,セカンドライン化学療法について述べる.2007年11月に卵巣癌治療ガイドライン第2版1)も出版されており,合わせて参考とされたい.
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