今月の臨床 早期癌—診療ストラテジー
卵巣癌
治療
25.卵巣温存手術の条件と方法
落合 和徳
1
,
高倉 聡
1
,
川嶋 正成
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.782-783
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901786
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悪性卵巣腫瘍治療の基本は根治術(内性器全摘,大網切除,傍大動脈・骨盤リンパ節郭清および可及的腫瘍摘出)とそれに引き続く周期的化学療法であり,早期癌であってもこれが原則であろう1).しかしながら,reproductive ageにある悪性(および境界悪性)卵巣腫瘍患者の場合,個体保存だけではなく種族保存の観点に立った取扱い,すなわち,妊孕性を保ちつつ根治性を損なわない治療法(保存手術)が求められることがある,この場合の要点を,①保存手術を行うための必要条件,②保存手術時の実際と留意点③化学療法の卵巣機能に与える影響,の3点にしぼり概説する.
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