特集 エコー 診療マニュアル
婦人科
12.卵巣癌—嚢胞性
落合 和徳
1
,
渡辺 明彦
1
Kazunori Ochiai
1
,
Akihiko Watanabe
1
1慈恵医科大学産婦人科
pp.1385-1387
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904977
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卵巣腫瘍の病理組織学的分類が改訂され,現在組織発生による分類が使用されている。以前はより臨床病理学的所見を基盤とする旧日産婦分類が用いられ,卵巣腫瘍は割面所見より嚢胞性と充実性に分類されてきた。これは臨床家にとって手術時の肉眼所見から予後を推定する上で都合がよかったが,この分類では腫瘍のほとんどが嚢胞性であっても一部に充実部を有せば充実性として表現したので誤解されやすい一面もあった。本稿では卵巣癌において嚢胞部がdominantなものを嚢胞性,そしてほとんど充実部が占めるものを充実性(次項目)としてその超音波診断の実際について述べる。
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