連載 病院めぐり
市立奈良病院
原田 直哉
1
1市立奈良病院
pp.77
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101649
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市立奈良病院は国立奈良病院をその前身とし,独立行政法人国立病院機構奈良病院を経て,平成16年12月に経営移譲されました.奈良市を開設者,社団法人地域医療振興協会を指定管理者とする形で運営されており,公の「透明性・公平性」と民の「効率性・弾力性」という公設民営の利点を最大限に生かしながら「市民のための病院」を目指しています.病床数は300床,診療科17科,常勤医師数61名で,臨床研修指定病院や各種学会の専門医制度研修指導施設にも認定されており,基幹病院として地域の医療に貢献しています.
国立奈良病院は奈良陸軍病院より昭和20年に発足した歴史と伝統のある施設であり,現在の建物は昭和42年に建造されています.市に委譲されたのち一部は改修されたものの,設備を含めその老朽化は否めず,また耐震・免震構造の採用が必要なことからも,現在建て替え計画が進んでいます.奈良市は平成22年度をめどに建て替えの着工を検討しており,「市立奈良病院運営市民会議」を設置しました.平成19年7月に報告書がまとめられ,350床への増設が提言される内容となっており,そのなかで当院が目指す方向として,特に「救急医療」「小児科」「産婦人科」「地域連携」「がん医療」を中心に充実をはかるべきとなっています.
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