今月の臨床 婦人科がん治療の難題を解く―最新のエビデンスを考慮した解説
子宮体がん
4.リンパ節郭清の適応と範囲は?
角田 肇
1
,
吉川 裕之
1
1筑波大学臨床医学系産婦人科
pp.1513-1517
発行日 2003年12月10日
Published Date 2003/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101348
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はじめに
現在の子宮体癌の臨床進行期は手術進行期分類であり,骨盤リンパ節,傍大動脈リンパ節ともに所属リンパ節である.また,これらのリンパ節に転移を認めた場合,臨床進行期はIIIc期となる.したがって,子宮体癌の標準術式には骨盤リンパ節,傍大動脈リンパ節郭清は含まれている.
しかしながら,子宮体癌は予後良好なI期癌が大半を占めることに加えて,高齢者で糖尿病や肥満などの合併症を有している患者が多く,子宮体癌の手術時のリンパ節郭清の適応と範囲に関しては今でも議論が絶えない.そこで本稿では,最新のエビデンスに基づいてこの難題を解いていきたい.
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