連載 症例
妊娠38週で発症し早期のアシクロビル静脈内投与により良好な経過を得た妊婦水痘の1例
佐藤 賢一郎
1
,
水内 英充
2
,
石川 友一
3
,
間 峡介
3
1新日鐵室蘭総合病院産婦人科
2みずうち産科婦人科
3新日鐵室蘭総合病院小児科
pp.739-743
発行日 2003年5月10日
Published Date 2003/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100937
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●はじめに
妊婦の水痘は0.05~0.3%との報告1, 2)がある.妊娠中の水痘罹患の問題点として,胎児・新生児への影響,母体への影響,治療のため使用する薬剤の副作用,院内感染が挙げられる.今回,妊娠38週で発症し,発症後第2病日からのアシクロビルの点滴静注投与が母体の症状軽減と妊娠経過に有用と考えられた水痘罹患妊婦の1例を経験した.本症例は,今後の分娩前後の水痘罹患妊婦の取り扱いについて貴重な情報を与えると思われたので報告する.
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