今月の臨床 病態生理の最前線—臨床へのフィードバック
腫瘍
7.子宮内膜症と子宮腺筋症の発生要因
石川 元春
1
,
三橋 洋治
1
,
星合 昊
1
1近畿大学医学部産婦人科
pp.429-433
発行日 1995年4月10日
Published Date 1995/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902089
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●はじめに
かつては異所性の子宮内膜による病態を「子宮内膜症」と総称し,病巣が子宮外のものを外性子宮内膜症(endometriosis externa),子宮内にあるものを内性子宮内膜症(endometriosis inter—na)とそれぞれ呼んでいた.しかし,両者は異なった発生機序を持つ病態であるとの観点から,1993年に子宮内膜症取扱い規約1)が発表され,外性子宮内膜症(旧)を子宮内膜症(endometriosis),内性子宮内膜症(旧)を子宮腺筋症(adenomyosisuteri)とそれぞれ表現することになり,混乱していた用語の統一が行われた.
この項では,子宮内膜症と子宮腺筋症の発生要因を,最近の仮説も含めて解説する.
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