今月の臨床 産婦人科診療とリスクマネージメント
医療事故の実際とリスクマネージメント
6.がん検診
佐藤 重美
1
1弘前市立病院産婦人科
pp.173-175
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100623
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はじめに
医療過誤,医療事故に関する話題は日常的にマスコミで取り扱われ,その訴訟数も年々増加している.そしてこれまであまり取り上げられなかった「がん検診」の領域においても訴訟問題が生じるようになってきた.このようなことから「がん検診」においてもリスクマネージメントとして「事故防止と安全管理」および「発生後の対応」がこれまで以上に必要となってきている.
婦人科領域において,現在,行政検診として採用されている「がん検診」には子宮頸がん,子宮体がん,乳がんがあるが,これらの検診は行政検診として実施される以外に職域検診,ドック検診,あるいは個々に実施している検診など形態を異にしても実施されている.当然のことながらこれらの検診形態の違いにより,これを担当する婦人科医の検診に対するかかわり方も異なり,リスクマネージメントの範囲も異なる.ここでは主に子宮頸がん検診についてのリスク管理について述べ,その他の検診については補足的に述べる.
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