特集 がんを診る
がん医療の意味を考える
がん検診は必要か?
菅野 哲平
1
,
勝俣 範之
1
1日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科
pp.452-455
発行日 2015年3月10日
Published Date 2015/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223147
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ポイント
●国民に対するベネフィットを考えると,「検診が死亡率低下に寄与するか?」というクエスチョンに答えるだけのエビデンスがしっかりとあるかどうかが重要である.
●がん検診は,すべてのがんに対して推奨されるものではなく,近年,国際的にもがん検診の過剰診断による,過剰治療も問題になっている.エビデンスがしっかりと確立されているものは,一部のがんのみであることを認識すべきである.
●推奨される検診内容は,本邦,海外の各種ガイドラインにおいても異なっている.多くはランダム化比較試験(RCT)の結果を重視しており,真に意味のある検診方法かを見極めることが重要である.
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