今月の臨床 産婦人科診療とリスクマネージメント
医療事故の実際とリスクマネージメント
5.麻 酔
堀口 貞夫
1
1中林産婦人科
pp.166-171
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100622
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はじめに
麻酔の標榜医でも指導医でもない筆者が,表題の論文をまとめるのは不適切かとは思うが,日本では,特に産科領域では産科医自身が麻酔を行わなければならにことの多い現状から,そして麻酔が関連する医療事故にかかわった経験から考察することとした.
産婦人科領域で使用される麻酔は,局所浸潤麻酔,部分麻酔(硬膜外麻酔,腰椎麻酔),全身麻酔(静脈麻酔を含む)などさまざまなものがある.そのなかで一般臨床医が使用する機会が多いのは,静脈麻酔を除けば部分麻酔(硬膜外麻酔,腰椎麻酔)であろう.「医療事故の実際とリスクマネージメント」なので,限られたものになってしまうことを承知で実際に経験した硬膜外麻酔例を紹介しながら,事故の予防のための日常的注意を考えてみようと思う.
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