連載 病院めぐり
横浜市立市民病院
長田 久文
pp.1168
発行日 2004年9月10日
Published Date 2004/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100610
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横浜市立市民病院は横浜市の中心部(JR・東急・京急・市営地下鉄の横浜駅西口よりバスで10分の三ツ沢丘陵)に位置し,横浜市の中核病院として高度先進医療を担い,かつ横浜市の救急車受け入れ数ナンバーワンの実績で夜間・休日救急を行っている.産婦人科は分娩から悪性腫瘍まで幅広く診療を行い,また併設のがん検診センターでは子宮がん,卵巣がん検診を行っている.
産科は,2003年の年間総分娩数は772件で,帝王切開術140件(18%)(予定選択的帝切72件,緊急帝切68件),吸引分娩29件(3.8%),鉗子分娩6件(0.8%),骨盤位分娩27件(3.5%)(帝王切開24例,経腟分娩3件),双胎5件,早産44件(5.7%)であった.また夫立ち会い分娩は204件で,経腟分娩624件の33%を占め年々増加している.原則として,母児同室で母乳育児を推進している.周産期救急においては,神奈川県周産期救急システム(三次)の協力病院,横浜市母児二次救急システムの協力病院としても機能し,小児科新生児集中治療室が空いている限り体重,妊娠週数に関係なく患者を受け入れている.しかし産科病棟ないし新生児集中治療室が常に満床のため,受け入れ率は約40%である.総合病院であるため糖尿病,甲状腺疾患,膠原病,潰瘍性大腸炎などの母体合併妊娠が多く,最近ではパニック症候群などの精神疾患合併妊娠が増加している.また,母親教室の際に講師を務めている助産師の指導のもとに行っているマタニティーエアロビックスは好評である.
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