今月の臨床 産婦人科医に必要な乳がんの知識
乳がん検診
3.産婦人科医と乳癌検診
永井 宏
1
1医療法人向仁会永井病院
pp.868-873
発行日 2004年7月10日
Published Date 2004/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100554
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はじめに
平成15年8月24日の朝日新聞上,乳癌見落とし(女性39歳)の記事に端を発した一連のキャンペーンは,乳癌検診のあり方に論を賑わし,各方面に大きな波紋を及ぼした.
これを受けて,厚生労働省は乳癌と子宮癌検診のあり方を見直す「がん検診に関する検討会」を設け,特に乳癌検診と子宮癌検診のあり方の見直しが始まった.これらは,平成16年3月いっぱいをかけて結論をまとめ,ある程度の方向性が示される予定となっている.本稿において,現在までの乳癌検診における日本産婦人科医会の歩み,および婦人科医の取り組みを記し,現時点での乳癌に対する婦人科医の取り組み方,および産婦人科乳癌研究会を中心としてまとめられている産婦人科医としての検診参加のための研修目標について述べる.また,現ガイドライン下で行われている仙台市における乳房検診の現況を紹介したい.
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