今月の臨床 産婦人科医に必要な乳がんの知識
乳がん検診
2.乳がん検診のあり方
宇佐美 伸
1
,
大貫 幸二
1
,
大内 憲明
1
1東北大学大学院医学系研究科医科学専攻外科病態学講座腫瘍外科学分野
pp.863-867
発行日 2004年7月10日
Published Date 2004/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100553
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はじめに
わが国においても乳がんの罹患率が急速に増加し,現在女性の悪性腫瘍のなかでは最も罹患率の高いがんとなっている.日本においては40歳代で最も罹患率が高いことが特徴で(図1)1),患者およびその家族にとっての問題はいうに及ばず,もはや乳がんは社会的な問題といっても過言ではないであろう.
それだけに昨今,乳がん,とくに乳がん検診に対する社会の関心は大きく,厳しい眼が向けられるようになってきている.この傾向はさらに今後ますます高まっていくものと思われる.
一方,乳がん検診受診者の約7割が産婦人科医による検診を受けているともいわれており2),乳がん検診における産婦人科医の果たす役割と責任は大きい.
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