今月の臨床 周産期の感染症―管理と対策
母体感染の管理と対策
3.麻疹のリスクと管理
佐藤 賢一郎
1
,
水内 英充
2
1新日鐵室蘭総合病院産婦人科
2みずうち産科婦人科
pp.19-25
発行日 2004年1月10日
Published Date 2004/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100489
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はじめに
麻疹は世界中に分布し,現在でもときに死に至る疾患である.本邦では1978年より定期接種が開始され,1994年の改正予防接種法では勧奨接種となった.Measles vaccine failure(以下,MVFと略)の存在や,麻疹ワクチン接種率自体も80%前後で推移1, 2)しており十分とはいえず,さらに1回接種法であるためブースター効果が得られにくいことなどにより成人の麻疹感受性者が蓄積,増加してくる可能性が考えられている.こういった現状を踏まえ,今回,妊娠時の麻疹感染のリスクと管理について述べる.
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