今月の臨床 骨粗鬆症をめぐる新しい話題
骨粗鬆症の疫学
久具 宏司
1
,
矢野 哲
1
,
武谷 雄二
1
1東京大学大学院医学系研究科産科婦人科学講座
pp.1074-1079
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100465
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はじめに
人口構成の高齢化現象の結果,日本における骨粗鬆症の有病者数は徐々に上昇してきている.高齢化社会の進行とともに慢性疾患の著しい増加が起こるが,このような慢性疾患に伴う最大の問題点は,むしろ生命予後を悪化させることではなく,日常生活動作(activities of daily life : ADL)や生活の質(quality of life : QOL)が低下することである.骨粗鬆症は骨折の原因となることから高齢者のQOLの低下をもたらし,その結果,深刻な社会問題を誘発する.
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