今月の臨床 胎児疾患の管理─胎内治療の時代を迎えて
胎内治療の適応と実際
不整脈,心不全
前野 泰樹
1
1久留米大学医学部小児科
pp.1220-1225
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100388
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
胎児の心疾患により心不全をきたすものでは胎児水腫となり,進行すれば胎内死亡をきたすことが知られている.心不全をきたす原因には種々のものがあるが,そのなかには不整脈,特に頻脈や貧血に伴う高心拍出性心不全のように胎内治療の有効性が証明されているものもあるため,心不全の原因を精査し,その原因に的確な治療を行うことが重要となる.胎児の疾患による2次的な心不全に対する治療は他稿にて解説されているため,本稿では,不整脈とそのほかの心臓の1次的な異常による心不全についての治療について解説する.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.