連載 婦人科超音波診断アップグレード・13
イレウスの超音波所見
佐藤 賢一郎
1
,
水内 英充
2
1新日鐵室蘭総合病院産婦人科
2旭川みずうち産科婦人科
pp.765-777
発行日 2005年5月10日
Published Date 2005/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100332
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1 はじめに
産婦人科領域でイレウスが問題になるケースとしては,術後の合併症,急性腹症における他疾患との鑑別,妊娠時合併症などの場合が想定される.井上ら1)は,1973~1991年における急性腹症5,527例中で最も頻度の高かったのは急性虫垂炎で3,384例(70.3%)を占め,次いでイレウス669例(12.1%)であり,妊娠合併の急性腹症は57例(1.0%)で,やはり急性虫垂炎が最も多く40例(70.1%)を占め,次いでイレウスが12例(21.0%)であったと報告している.
最終的には,消化器内科や外科などにコンサルトし,連携しながら診療に当たることになるであろうが,その診断,特に緊急を要する複雑性イレウスの鑑別については産婦人科医としても知っておく必要があると思われる.
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