連載 婦人科超音波診断アップグレード・1
卵膜の超音波所見─amniotic sheetsについて─
佐藤 賢一郎
1
,
水内 英充
2
1新日鐵室蘭総合病院産婦人科
2みずうち産科婦人科
pp.597-602
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101262
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1 はじめに
卵膜についての超音波所見の記載はそれほど多くないように思う.われわれは,子宮腔内に認められる索状の卵膜構造物について,おそらく本邦ではじめてamniotic sheetsとして報告した.Amniotic sheetsは,1985年にMahonyら1)が,胎児奇形とは無関係な超音波上の索状構造物で,amniotic band syndromeと類似するが区別されるべき所見であるとしてはじめて認識された.文献上では,intraamniotic bands,innocent amniotic bands,intrauterine shelves,uterine synechiaeなどとも呼称されている.
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