連載 婦人科超音波診断アップグレード・7
膀胱憩室および尿道憩室の超音波所見
佐藤 賢一郎
1
,
水内 英充
2
1新日鐵室蘭総合病院産婦人科
2旭川みずうち産科婦人科
pp.1293-1299
発行日 2004年10月10日
Published Date 2004/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100654
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[1] はじめに
産婦人科における診察は,膀胱,尿道疾患の発見の機会でもある.膀胱,尿道の超音波診断における主な対象疾患は腫瘍,結石,憩室などである.また,超音波による残尿量の測定1)も可能であり,広汎子宮全摘術後や子宮脱術後などでの残尿測定への応用も考えられる(図1).膀胱憩室,尿道憩室は主として泌尿器科領域で取り扱われる疾患であるが,頻度も比較的高く,産婦人科領域でも遭遇する可能性が十分にあり得るものと思われる.われわれも,尿道憩室の発見をきっかけに,初期の膀胱癌の診断につながった例を経験した.そこで今回は,膀胱および尿道憩室の超音波所見について述べる.
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