今月の臨床 女性診療科外来プラクティス
IV 不妊・避妊・不育症外来
5. 男性不妊
柴原 浩章
1
,
小田切 幸平
1
,
高澤 環志
1
,
平野 由紀
1
,
鈴木 達也
1
,
鈴木 光明
1
1自治医科大学産科婦人科
pp.507-513
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100091
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1 病因・病態
不妊外来を訪れるカップルに占める男性不妊の頻度は40%~50%に上る.精液検査の結果,精液量・pH・精子濃度・精子運動率・精子正常形態率・抗精子抗体などがWHOによる基準値1)を下回る場合,さらに1~2回の再検査を行い,一度でもすべての項目に合格すれば男性因子なしと判定する.
男性因子ありと判定した場合,精液所見不良となる原因を特定するため,以後は泌尿器科学的精査に委ねることになる.男性不妊症の原因はその病態により,表1に示すように造精機能障害,精路通過障害,副性器障害,性機能障害,免疫性不妊症,その他に分類できる.
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