Japanese
English
臨床経験
化膿性仙腸関節炎の1例
A Case Report of the Pyogenic Arthritis of Sacro-iliac Joint
吉田 茂樹
1
,
作山 洋三
1
Shigeki Yoshida
1
,
Yohzo Sakuyama
1
1福島県立大野病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Fukushima Prefectural Ohno Hospital
キーワード:
化膿性関節炎
,
pyogenic arthritis
,
仙腸関節
,
sacro-iliac joint
Keyword:
化膿性関節炎
,
pyogenic arthritis
,
仙腸関節
,
sacro-iliac joint
pp.169-172
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908708
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抄録:症例は26歳女性.昭和58年4月6日出産,その後発熱あり,腎盂腎炎として治療されたことがある.同年8月右臀部に癤が出現し,治癒するもその後より発熱と右臀部痛あり,9月1日当科を受診した.初診時所見は発熱と右仙腸関節周囲の圧痛が著明であり,臨床検査上急性炎症を思わせる所見が得られた.右仙腸関節部の断層撮影,CT scanで同部の異常所見がみられ,bone scintigraphyで同部に明らかな集積像が得られた.同年9月14日観血的生検術を行い,培養でStaphylococcus aureusが検出され,また病理組織はosteomyelitisの像であった.生検施行後より症状は軽減し,起因菌に感受性のある抗生剤投与を行い,症状の鎮静化を得た,再燃はみていない.非常に稀な化膿性仙腸関節炎の1例を文献的考察とともに発表した.
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