Japanese
English
臨床経験
化膿性仙腸関節炎の2例
Pyogenic Arthritis of the Sacroiliac Joint : A Report of Two Cases
元吉 孝二
1
,
井上 敏生
1
,
荒牧 保弘
1
,
福嶺 紀明
1
,
内藤 正俊
1
,
山口 覚
2
Koji Motoyoshi
1
1福岡大学医学部整形外科
2福岡大学医学部小児科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukuoka University School of Medicine
キーワード:
pyogenic arthritis
,
化膿性関節炎
,
sacroiliac joint
,
仙腸関節
,
bone scintigram
,
骨シンチグラム
Keyword:
pyogenic arthritis
,
化膿性関節炎
,
sacroiliac joint
,
仙腸関節
,
bone scintigram
,
骨シンチグラム
pp.1551-1554
発行日 2000年12月25日
Published Date 2000/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903168
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抄録:化膿性仙腸関節炎は,比較的稀な疾患である.今回われわれは,2症例を経験したので報告する.症例1は14歳女児.主訴は腰臀部痛・歩行困難であり,理学所見・CT・MRI・骨シンチにて診断した.安静,抗生剤投与施行するも軽快せず,切開,排膿,ドレナージ術を要した.40日間抗生剤投与し.術後1年6カ月の現在,症状の再発を認めていない.症例2は20歳女性.主訴は帝王切開後の腰臀部痛・歩行困難であり,理学所見・MRI・骨シンチにて診断した.安静.抗生剤投与施行し軽快した.80日間抗生剤投与し,退院3カ月後の現在,症状の再発を認めていない.化膿性仙腸関節炎は激痛のため充分な診察ができず,しばしば診断に難渋するため.このことを念頭におくことが必要である.診断にはMRI・骨シンチが有用であった.治療は保存療法が原則であるが,膿瘍形成例や保存療法無効例は観血的治療が必要と思われる.
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