Japanese
English
臨床経験
小児に発症した骨関節結核
Tuberculous Osteomyelitis in Children
小林 大介
1
,
薩摩 真一
1
,
熊谷 宏
1
,
鷲見 正敏
2
Daisuke Kobayashi
1
1兵庫県立こども病院整形外科
2国立神戸病院整形外科
1Division of Orthopaedic Surgery, Kobe Children's Hospital
キーワード:
tuberculosis
,
結核
,
osteomyelitis
,
骨髄炎
,
arthritis
,
関節炎
,
children
,
小児
Keyword:
tuberculosis
,
結核
,
osteomyelitis
,
骨髄炎
,
arthritis
,
関節炎
,
children
,
小児
pp.1005-1010
発行日 2000年8月25日
Published Date 2000/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908396
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抄録:小児に発症した骨関節結核の5例を経験した.初診時年齢は1歳5カ月~3歳3カ月であり,男児3例,女児2例であった.結核の確定診断には全例に病巣掻爬を行い,病理組織学的あるいは細菌学的に結核病変であることを確認した.発症部位は長管骨3例,距骨1例,肋骨,脊椎の2カ所が1例であった.長管骨発症例では,全例において病変は骨幹端に存在し,成長軟骨帯を貫通して骨端にまで炎症が波及していた.ツベルクリン反応は3例が強陽性であった.血液検査所見では3例に軽度の炎症反応が認められた.胸部単純X線像で異常が認められた症例はなかった.結核菌培養は全例陰性であった.PCRは3例に施行し3例とも陽性であった.いずれの症例も発症から確定診断まで時間を要しており,慢性の骨関節疾患に対しては常に結核性疾患を念頭に置く必要があると考えられた.
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