Japanese
English
臨床経験
第1胸髄神経根より発生した胸髄砂時計腫の1例
A Case Report of Dumbbell Tumor Originated from the First Thoracic Nerve Root
前原 秀亮
1
,
細江 英夫
1
,
坂口 康道
1
,
児玉 博隆
1
,
西本 博文
1
,
森 敦幸
1
,
清水 克時
1
,
小久保 光治
2
,
左合 哲
2
Hideaki Maehara
1
1岐阜大学医学部整形外科
2岐阜大学医学部第1外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Gifu University School of Medicine
キーワード:
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
dumbbell tumor
,
砂時計腫
,
simultaneous anterior and posterior approach
,
前方後方進入法
Keyword:
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
dumbbell tumor
,
砂時計腫
,
simultaneous anterior and posterior approach
,
前方後方進入法
pp.215-218
発行日 2000年2月25日
Published Date 2000/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908380
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抄録:第1胸髄神経根から発生し胸腔内に大きく進展した砂時計腫に対して前方後方合併手術による腫瘍摘出術を施行し良好な結果を得たので報告する.症例は39歳,男性.主訴は歩行障害.単純X線上,左肺尖部に境界明瞭なcoin lesionを呈し,MRI,CTMではC7~T2にかけて左側より脊髄を圧迫し肺尖部へ広がるEden分類type Ⅱの砂時計腫であった.手術は最初に,C7~T2の左片側椎弓切除術を行い,T1/2の椎間孔より前方へ突出している腫瘍をT1根部を含めて切離し後方部を摘出した.次に左開胸により腕神経叢に進展癒着していた胸腔内腫瘍を摘出した.病理診断は神経鞘腫であった.術後T1神経脱落症状が出現したが,下肢症状は改善し良好に経過している.本症例のように,第1胸髄神経根より発生し胸腔内に大きく進展し,腕神経叢に癒着している砂時計腫には前方後方合併手術が有用である.
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