Japanese
English
シンポジウム 骨肉腫の診断と治療のトピックス
骨肉腫に対する関節温存再建手術
Joint Preservation and Reconstruction for Osteosarcoma
土屋 弘行
1
,
富田 勝郎
1
Hiroyuki Tsuchiya
1
1金沢大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
キーワード:
osteosarcoma
,
骨肉腫
,
joint preservation
,
関節温存
,
reconstruction
,
再建
,
bone lengthening
,
骨延長
Keyword:
osteosarcoma
,
骨肉腫
,
joint preservation
,
関節温存
,
reconstruction
,
再建
,
bone lengthening
,
骨延長
pp.63-68
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908309
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抄録:骨肉腫8例(通常型骨肉腫6例,低悪性度骨肉腫2例)に対して,骨端部を温存し,腫瘍切除後の骨欠損を骨延長で再建することに成功した.発生部位は大腿骨遠位および𦙾骨近位部が各4例であった。通常型骨肉腫には術前術後のカフェイン併用化学療法と辺縁切除を行い,低悪性度骨肉腫には広範切除のみを行った.延長器はイリザロフ7例,オルソフィックス1例で3例に髄内釘を併用した.経過観察期間は平均29カ月であった.骨延長量は平均9.8cmで,延長器の平均装着期間は9.8カ月であった.Ennekingの患肢機能評価では,excellent5例,good 1例,fair 2例であった.低悪性度骨肉腫の場合には,MRIで正常骨端部分が存在すれば広範切除で関節を温存,通常型骨肉腫では術前化学療法が有効で骨端部分が温存可能となれば関節を温存し,欠損部を骨延長術で再建することで患肢温存が可能と考えられた.
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