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シンポジウム 縮小手術への挑戦―縮小手術はどこまで可能か
カフェイン併用化学療法下における骨肉腫に対する切除縁縮小手術
Minimization of Surgical Margin in Conjunction with Caffeine-potentiated Chemotherapy for Osteosarcoma
土屋 弘行
1
,
高沢 宏太郎
1
,
富田 勝郎
1
Hiroyuki Tsuchiya
1
1金沢大学大学院医学系研究科機能再建学
1Department of Orthopaedic Surgery, Graduate School of Medicine, Kanazawa University
キーワード:
caffeine-potentiated chemotherapy
,
カフェイン併用化学療法
,
osteosarcoma
,
骨肉腫
,
surgical margin
,
切除縁
Keyword:
caffeine-potentiated chemotherapy
,
カフェイン併用化学療法
,
osteosarcoma
,
骨肉腫
,
surgical margin
,
切除縁
pp.549-556
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903540
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要旨:われわれは抗癌剤の効果増強を目的にカフェイン併用化学療法を導入し,術前化学療法が有効あるいは著効と判定された症例に対しては,良好な患肢機能の温存を目的に縮小手術(意図的辺縁切除)を行っている.Stage Ⅱ B骨肉腫30例において93%が,組織学的に著効あるいは有効と判定された.29例に意図的辺縁切除を行い,患肢機能は,excellent 22例,good 3例,fair 2例,poor 2例であった(1例は肋骨発生例なので除いた).局所再発は1例に発生し,5年無病生存率は76%,overallの5年累積生存率は92%であった.Stage Ⅲ B 14例では,化学療法の組織学的な有効性は71%と低く,9例に意図的辺縁切除を行い,患肢機能はexcellent 3例,good 2例,fair 3例,poor 1例であった.局所再発は2例に認められ,現在12例は死亡し,2例はAWDである.カフェイン併用化学療法下ではstage Ⅱ B骨肉腫に対する局所効果は非常に高く,意図的辺縁切除を安全に行うことが可能であった.
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