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シンポジウム 大きな骨欠損に対する各種治療法の利害得失
骨延長による骨腫瘍切除後骨欠損の再建
Reconstruction Using Distraction Osteogenesis (Callotasis) for Bone Loss after Tumor Resection
土屋 弘行
1
,
北野 慎治
1
,
富田 勝郎
1
Hiroyuki Tsuchiya
1
1金沢大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
キーワード:
distraction osteogenesis
,
骨延長
,
reconstruction
,
再建
,
tumor resection
,
腫瘍切除
Keyword:
distraction osteogenesis
,
骨延長
,
reconstruction
,
再建
,
tumor resection
,
腫瘍切除
pp.277-285
発行日 1998年3月25日
Published Date 1998/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902388
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抄録:われわれは,生きている骨を新生する骨延長術に注目し,腫瘍切除後の再建術に応用してきた.その適応は,高悪性度腫瘍の場合には化学療法が著効し,長期予後が期待できる症例に限られる.再建方法を,bone transport,shortening-distraction,髄内釘併用骨延長,の3つに分類した.shortening-distractionは延長終了時に骨移植が不要であるため有利だが,短縮時の皮膚血行等の問題があり,𦙾骨で3cm,大腿骨で10cm以上の延長をする場合にはbone transportの適応としている.また,治療期間短縮のために髄内釘の使用が重要で,可能な限り併用している.再建術式は腫瘍局在部位によって異なり,type 1~5に分類している.いずれの場合も正常組織の切除は最小限に留める方が骨形成に有利である.骨延長法は,治療期間が長いなどの欠点もあるが,強度の永続性,生体親和性,感染抵抗性が期待でき,患肢温存手術として非常に有用である.
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