Japanese
English
論述
鎖骨骨折に対するKnowles pin固定法の治療経験
Knowles Pin Fixation of Clavicular Fractures
仲川 喜之
1
,
尾崎 二郎
1
,
増原 建二
1
,
梅垣 修三
2
,
広岡 靖隆
2
Yoshiyuki Nakagawa
1
1奈良県立医科大学整形外科教室
2東大阪市立中央病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
鎖骨骨折
,
clavicular fracture
,
Knowles pin固定法
,
Knowles pin fixation
Keyword:
鎖骨骨折
,
clavicular fracture
,
Knowles pin固定法
,
Knowles pin fixation
pp.919-928
発行日 1989年8月25日
Published Date 1989/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908163
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抄録:1983年8月より1988年3月までに27例の鎖骨骨折に対しKnowles pin固定法を施行した.その治療経験に基づき,手術手技を中心に,手術適応,術後成績についても検討を加えた.27例全例で一次的に早期に骨癒合が得られ,変形治癒も全く認められなかった.Knowles pin固定法は手術手技が容易で,かつ安全であり,Knowles pinの形態学的特徴より,強固な整復・固定が得られ,術後の外固定を全く必要とせず,骨癒合完成前より早期社会復帰が可能であることより非常にすぐれた治療法であると考えられた.Knowles pin固定法の適応は鎖骨中央1/3部の骨折で転位が大きく,遷延治癒や偽関節発生の危険のある症例や外固定よりの開放・早期社会復帰を希望する症例に限られ,遠位1/3部の骨折にはその適応はないものと考えられた.
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