Japanese
English
臨床経験
橈骨骨頭骨折に伴う後骨間神経麻痺の1例
A Case of Paralysis of the Posterior Interosseous Nerve by Fracture of the Radial Head
愛川 肇
1
,
岡田 正人
1
,
山崎 安朗
1
,
東田 紀彦
1
,
西島 雄一郎
1
Hazime Aikawa
1
1金沢医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Kanazawa Medical University
キーワード:
後骨間神経麻痺
,
paralysis of the posterior interosseous nerve
,
橈骨骨頭骨折
,
fracture of theradial head
,
archade of Frohse
Keyword:
後骨間神経麻痺
,
paralysis of the posterior interosseous nerve
,
橈骨骨頭骨折
,
fracture of theradial head
,
archade of Frohse
pp.881-884
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908156
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抄録:我々は橈骨骨頭骨折に伴う遊離骨片により,後骨間神経麻痺を呈した症例を経験したので報告した.症例は39歳の女性で,転倒による右橈骨骨頭骨折受傷後,母指の外転,伸展不能,第2から5指MP関節の伸展不能を訴えた.受傷後,約2カ月の保存的療法によっても麻痺の改善は見られず,橈骨骨頭骨折に伴う遊離骨片の圧迫による後骨間神経麻痺と考え,手術により骨片を摘出した.術中所見では,後骨間神経は骨片によりFrohseのarchade部で圧迫を受けており,骨片を摘出し,Frohseのarchadeを切離し神経剥離を加えた.術後,症状の改善を見ている.このような明らかな圧迫の原因があるものでは,早期に手術的治療を行ったほうがよいのではないかと考えた.
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