Japanese
English
臨床経験
食道癌根治術後に再燃した脊椎カリエス及び肺,副腎結核の1症例
A Case Report: the Reactivation of Tuberculosis in the Spine and the Lung as well as the Adrenal Gland after Operation for Esophagus Carcinoma
桝田 理
1
,
浜田 勲
1
,
石井 正治
1
,
石田 文明
1
,
桑名 賢治
1
,
田村 治郎
1
Tadasu Masuda
1
1北野病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Kitano Hospital
キーワード:
脊椎カリエス
,
tuberculosis in the spine
,
腸腰筋膿瘍
,
psoas abscess
,
再燃
,
reactivation
,
抵抗力
,
power of resistance
Keyword:
脊椎カリエス
,
tuberculosis in the spine
,
腸腰筋膿瘍
,
psoas abscess
,
再燃
,
reactivation
,
抵抗力
,
power of resistance
pp.775-777
発行日 1989年6月25日
Published Date 1989/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908137
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抄録:食道癌根治術後に再燃した脊椎カリエス及び肺,副腎結核と考えられた症例を経験した.症例は,68歳男性で15歳時肺結核の既往がある.昭和60年10月頃より腰痛を訴えたが昭和61年7月9日食道癌の診断のもとに手術を施行し,術後抗癌剤を使用した.10月21日CT検査にて両側腸腰筋膿瘍を指摘され,11月6日左腸骨窩,大腰筋穿刺術,11月27日第4腰椎椎体病巣郭清術,第3,4腰椎前方固定術,及び腸腰筋膿瘍郭清術を施行し,膿の培養検査にて結核菌を認めた.
我々はこの症例の経過について,15歳時に罹患した肺,脊椎,及び副腎結核が鎮静化し内在性のものとなっていたが,今回食道癌によるるいそう,手術的侵襲,抗癌剤の使用などにより個体の低抗力が低下し,結核の再燃腸腰筋膿瘍の発症をみたものと考える.
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