Japanese
English
臨床経験
脊椎カリエスに対するinstrumentation手術後に炎症が慢性化した1例
A Case of Chronic Tuberculous Spondylitis after Spinal Instrumentation Surgery
高田 秀夫
1
,
北野 喜行
1
,
堀本 孝士
1
,
野口 学
1
,
大崎 能樹
1
,
羽藤 泰三
1
Hideo Takata
1
1市立砺波総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tonami General Hospital
キーワード:
tuberculous spondylitis
,
脊椎カリエス
,
spinal instrumentatin
,
脊椎インストルメンテーション
,
biofilm
,
バイオフィルム
Keyword:
tuberculous spondylitis
,
脊椎カリエス
,
spinal instrumentatin
,
脊椎インストルメンテーション
,
biofilm
,
バイオフィルム
pp.225-228
発行日 2001年2月25日
Published Date 2001/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903216
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抄録:症例は58歳女性.腰背部痛出現し,前医にて脊椎カリエスと診断され前方固定術十後方instrumentationを施行された.その後,腸骨採骨部より膿瘍が出現し当院を紹介された.数回にわたる洗浄・掻爬では治癒せず,instrumentの抜去によって炎症の鎮静化が得られた.病巣が拡大しinstrumentに菌が付着したためbiofiimを形成したと思われる.この膜は,抗生物質などを透過させ難くし,また細菌表面を覆って細胞膜の抗原性を弱め,生体防御機能の働きを鈍くするため,炎症が慢性化したものと思われる.結核菌は他の一般細菌に比べてbiofilmの形成が少ないということで,最近脊椎カリエスに対してinstrumentationを使用し良好な結果を得ている報告が多いが,炎症が慢性化する場合には早期にinstrumentの抜去が必要である.
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