Japanese
English
論述
脊髄腫瘍を合併したvon Recklinghausen病症例の検討
Clinical Analysis of von Recklinghausen Disease with Spinal Cord Tumor
本間 玄規
1
,
室田 景久
1
,
司馬 立
1
,
近藤 秀丸
1
,
太田 康人
1
,
林 克章
1
,
伊藤 博志
1
,
舟崎 裕記
1
Genki Honma
1
1東京慈恵会医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
フォン・レックリングハウゼン病
,
von Recklinghausen disease
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
Keyword:
フォン・レックリングハウゼン病
,
von Recklinghausen disease
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
pp.1375-1383
発行日 1990年12月25日
Published Date 1990/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900241
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抄録:脊髄腫瘍を伴うvon Recklinghausen病の6例に対する手術経験を報告した.脊髄腫瘍の形態は,硬膜内髄外腫瘍が3例,馬尾神経腫瘍が2例,砂時計腫が4例で,6例中4例は多発性であった.脊柱変形は6例中3例,50%に認められ,全例dystrophic typeである.手術は,全例に腫瘍摘出術を行い,5例に脊椎固定術を併用したが,特にdystrophic kyphosisを呈する症例に対しては前方・後方固定術を行った.術後,神経症状は著明に改善し,脊椎固定術を併用した5例においては,全例に骨癒合が得られた.von Recklinghausen病に伴う脊髄腫瘍は,多発傾向を示し,多彩な発育様式を呈することから,各種の形態的検査法を用いて,脊柱周囲病変を含めた検索を十分に行うことが重要である.手術は,腫瘍の全摘出術を行うことが原則であるが,dystrophic changeを呈する症例においては,健常部を含めた広範囲で強固な固定術を併用すべきと考える.
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