Japanese
English
論述
胸腰椎粉砕骨折における外傷性脊柱管狭窄CT像と神経障害との関係
Relation between Traumatic Spinal Canal Stenosis and Neurological Deficits in Thoracolumbar Burst Fractures
橋本 友幸
1
,
金田 清志
1
,
鐙 邦芳
1
,
藤谷 正紀
2
Tomoyuki Hashimoto
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2北海道整形外科記念病院
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Hokkaido University
キーワード:
胸腰椎損傷
,
thoracolumbar spinal injury
,
粉砕骨折
,
burst fracture
,
外傷性脊柱管狭窄
,
traumatic spinal canal stenosis
,
神経障害
,
neurological deficits
Keyword:
胸腰椎損傷
,
thoracolumbar spinal injury
,
粉砕骨折
,
burst fracture
,
外傷性脊柱管狭窄
,
traumatic spinal canal stenosis
,
神経障害
,
neurological deficits
pp.3-9
発行日 1989年1月25日
Published Date 1989/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908007
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抄録:急性の外傷性脊柱管狭窄と神経障害の関係を調べた研究は数少ない.著者らは胸腰椎粉砕骨折における脊柱管狭窄の程度と神経障害の関係を検討した.対象症例は,過去7年間に経験した受傷後2カ月以内の胸腰椎粉砕骨折112例(男79例,女33例)で,受傷時年齢は13歳から79歳(平均41.8歳)であった.術前の単純横断面CT像において,マイクロコンピューター運動のデジタイザーを使用して,脊柱管内における突出骨片占拠率を求めた.また,残余脊柱管形態や脊椎構成要素の破壊の有無も調べた.
T11,12レベルでは35%以上,L1レベルでは45%以上,L2以下では55%以上の狭窄が神経障害発生の危険因子と考えられた.残余脊柱管形態では扁平化の強い三日月形あるいは馬蹄形が神経障害群に多くみられた.脊椎後方要素の破壊や下位腰椎でのlateral canal stenosisも神経障害発生に重要であった.
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