Japanese
English
臨床経験
腰椎粉砕骨折の保存療法におけるCT像の追跡
Conservative Treatment of Lumbar Burst Fractures Evaluated by Computed Tomography
斯波 俊祐
1
,
橋口 孝
1
,
柘植 和郎
1
,
高木 祐一
2
Shunsuke Shiba
1
1群馬大学医学部整形外科学教室
2大宮中央総合病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Gunma University School of Medicine
キーワード:
粉砕骨折
,
burst fracture
,
不安定性
,
instability
,
保存療法
,
conservative treatment
,
CT
,
脊柱管の修復
,
remodeling of the spinal canal
Keyword:
粉砕骨折
,
burst fracture
,
不安定性
,
instability
,
保存療法
,
conservative treatment
,
CT
,
脊柱管の修復
,
remodeling of the spinal canal
pp.999-1005
発行日 1989年8月25日
Published Date 1989/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908177
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抄録:胸腰椎移行部粉砕骨折においては,遅発性の脊柱変形や神経合併症が問題とされ,治療法に関しては種々の議論のあるところであるが,手術療法が推奨される場合が比較的多い.今回我々は,軽度の神経症状を伴う粉砕骨折3例と神経症状を伴わない粉砕骨折4例に保存療法を行い,最短5カ月,最長3年9カ月,平均14カ月の経過を観察したところ,良好な成績が得られ,CT像にて脊柱管が徐々に修復されていく傾向が認められた.単純レントゲン像にては全例に骨癒合が得られたことが示唆された.したがって,神経症状のない症例あるいは軽度の神経症状の症例ならば保存的に治療可能である.いわゆる不安定性という言葉の定義は統一されておらず多様な意味が含まれているため,一元的に論ずることはできないが,粉砕骨折を保存的に治療する場合,ある程度骨癒合するまで軸圧負荷をかけないということが重要である.
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