Japanese
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臨床経験
両側手背伸筋腱に多発性腱黄色腫を生じた高脂血症の1例
Xanthomatosis of the Extensor Tendons of the Hands: A Case Report
松田 達男
1
,
長谷川 幸治
1
,
片山 直樹
1
,
伊藤 晴夫
1
,
栗林 宣雄
2
Tatsuo Matsuda
1
1東京厚生年金病院整形外科
2東京厚生年金病院病理科
1Department of Orthopaedics Surgery, Tokyo Koseinenkin Hospital
キーワード:
tendon xanthomatosis
,
hyperlipidemia
Keyword:
tendon xanthomatosis
,
hyperlipidemia
pp.1477-1480
発行日 1988年12月25日
Published Date 1988/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908000
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抄録:われわれは両側手背伸筋腱に多発性腱黄色腫を生じた高脂血症の1例を最近経験したので報告する.症例は34歳男性で主訴は両手背部の無痛性腫瘤であった.現病歴は昭和60年頃より両手背の無痛性腫瘤に気づき近医受診した.昭和61年8月26日精査希望し当科紹介された.
現症は身長162cm.体重77kg.右手示指から小指,左手中指から環指の手背伸筋腱のMP関節部に米粒大から大豆大の腫瘤あり.両アキレス腱の著明な肥厚があった.組織生検では,コレステリン結晶の出現を伴う黄色腫細胞の増生と線維化が見られた.血液生化学検査では,T-cho 356mg/dl,PL 280mg/dlと高値を示し,TGは101mg/dlで正常であった.リポ蛋白分画では,β-リポ蛋白が増加を示していた.以上よりWHO分類IIa型の高脂血症による腱黄色腫と診断した.
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