Japanese
English
論述
骨腫瘍切除後に対する自家骨移植について
Auto Bone Graft after Resection of Bone Tumors
大幸 俊三
1
,
佐藤 栄作
1
,
吉田 行弘
1
,
黒岩 茂夫
1
,
川野 寿
1
,
佐藤 勤也
1
,
鳥山 貞宜
1
,
浅井 享
2
Shunzo Osaka
1
1日本大学医学部整形外科学教室
2川口市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
bone tumor
,
autograft
,
reconstruction
Keyword:
bone tumor
,
autograft
,
reconstruction
pp.1057-1063
発行日 1988年9月25日
Published Date 1988/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907938
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抄録:骨腫瘍の切除後の再建として自家骨移植を12例に行い検討した.症例は骨巨細胞腫が5例,骨悪性線維性組織球腫が3例,骨肉腫,軟骨肉腫,単発性骨髄腫がそれぞれ1例ずつであった.切除範囲は4.5-20cm,平均10.7cm,移植骨は5-19cm,平均11.5cmであった.橈骨遠位で関節を残す方法では変形や骨折が生じ,月状骨や舟状骨と橈骨との固定が優れていた.橈骨骨幹部では腓骨移植で良好な結果が得られた.大腿骨では近位端と遠位端に行われ,前者は腓骨2本で,後者は同側の脛骨を反転して移植固定した.後者の1例は放射線照射後で表層に感染が併発し,骨癒合不全となった.脛骨骨幹部では反対側の脛骨によるものと血管柄付腓骨移植によるものがあるが,後者は術後6カ月で骨癒合が得られていない.腓骨遠位端では腸骨のsuperior gluteal lineを利用して骨移植し,良好な機能が残存している.
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